脳や目だけでなく生活習慣病や老化防止にも役立ちます!
一言で言えば「私たちの体に必須の脂肪酸(栄養素)」です。脂肪酸とは、脂質いわゆる「油」を構成するもとになるものです。
「必須」と言うだけに、人間の脳や目の網膜、それから心臓(心筋)、胎盤や精子、母乳に多く含まれています。それほど大切な存在でありながら、やっかいなことに体内ではほとんど作られず、外部から摂る--つまり食事を通じて摂取するしかないのです。
EPA(エイコサペンタエン酸)とDHAは分子構造がよく似ていて、いずれも血中の中性脂肪やコレステロールを低下させる働きを持っています。ただし中性脂肪に対してはEPAが、コレステロールにはDHAのほうが効果が高いとされています。両者の最も大きな違いは、DHAは脳の構成成分で、脳が必要とする限られた栄養分の一つであるのに対し、EPAは脳の入り口の血液脳関門を通過できないことにあります。
DHAは細胞膜の流動性を高め、神経細胞を活性化することで、情報の伝達をスムーズにすると言われており、特に記憶力を向上させる栄養素として知られるようになりました。DHAは母乳にも含まれますが、魚をよく食べる日本の女性の母乳は、欧米女性よりDHAが高濃度に含まれていることが報告されています。
このほかにもDHAの効果として、老人性認知症の症状改善、血糖値の改善、視力の向上、アトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギー疾患の症状軽減などが挙げられます。最近では、攻撃性を抑える、神経を安定させる、集中力を高めるといった作用にも注目が集まっています。
さらにEPAやDHAは、大腸ガンや乳ガンの発症を抑えることも報告されています。ガンが日本人の死亡原因のトップになった1980年代は、日本人の食生活の欧米化が進み、魚離れが顕著になった時期と合っています。また、加齢臭にもDHAは良いという結果が報告されています。
すぐれたDHAですが、成長期はもちろん必要ですが、実は中高年には非常に必要な成分です。老化防止や認知症防止、心臓など中高年になったら、ぜひ摂るべき成分です。